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日常生活では、どんな店屋の主人でもしごくあたりまえに、ある人が自分がこうだと称する人柄と、その人が実際にどういう人であるのかということを区別することぐらいはできるのに、わが歴史記述ときては、まだこんなありふれた認識にさえも達していないのである。それは、あらゆる時代を、その時代が自分自身について語り、思い描いた言葉どおりに信じ込んでいるのである。    『ドイツ・イデオロギー』

私家版・従軍慰安婦問題のリンク集(2008・8)

070702

[][] 2007年1月12日に情報公開された米国の機密文書から、慰安婦関連のものをピックアップ23:07 はてなブックマーク -  2007年1月12日に情報公開された米国の機密文書から、慰安婦関連のものをピックアップ。 - kmiura  2007年1月12日に情報公開された米国の機密文書から、慰安婦関連のものをピックアップ。 - kmiura のブックマークコメント

これまでに知られている情報と重なるかどうかをまずチェックする必要。

Press Release

January 12, 2007

100,000 Pages Declassified in Search for Japanese War Crimes Records

http://www.archives.gov/press/press-releases/2007/nr07-47.html

  • 108020 Report on general conditions in Burma; included is information on village

administration, Burmese Independence Army, prostitution Dec. 13, 1944, 9 pp.

  • 159184 Joint Intelligence Collection Agency China Theater. Venereal diseases in

Japanese Army in north China; information on brothels, prostitutes, and

young Korean girls May 13, 1945, 3 pp.

  • 169906 Joint Intelligence Collection Agency China. Use of prostitutes as espionage

agents June 8, 1945, 6 pp.

  • 8505 SEATIC Air Bulletin No. 131. Mention of “comfort girls.” April 28, 1945, 36 pp.
  • Closed Case Files: K-80, 5 Girls Forced into Prostitution, Aguson, Mindanao
  • 113937 Interrogation of an Chinese coolie on two leading Chinese in Penang, Malaya,

one who supplied girls to the Japanese January 22, 1945, 3 pp.

  • 130603 Report about venereal diseases in the Japanese Army; noted that Japanese girls

work in first class brothels and Korean girls in the others; all are infected May

13, 1945, 1 p.

  • Closed Case Files: J-93, Mass Prostitution at Talysian, Oriental Misamis, Mindanao
  • 163474 Military Intelligence Division. Report on Japanese economic measures

and policies and treatment of civilian population around Tehchow,

Shantung Province, China; included is information regarding

requisitioning, financial regulations and controls, and Japanese

treatment of civilian population, consisting of beatings, robbery, shooting

and licensed prostitution June 1945

  • 66886 Information on China; included is information on Canton puppet military and

government officials, prostitution, opium, gambling February 2, 1944, 8 pp.

  • 106346 Report on Malaya; included is information Singapore prostitution, Japanese illtreatment

of women, persecution of Muslims June 1943, 3 pp.

さざなみさざなみ2007/07/02 23:53licensed prostitution  「免許制の売春制度」ですか。ホルホルホル♪

nagaikazunagaikazu2007/07/03 19:21licensed prostitutionは、つうじょうは、「公娼」ないし「公娼制度」と訳されます。

StiffmuscleStiffmuscle2007/07/03 20:37kmiuraさんへ
上記のOWGからのリンクで、公開された文書に関するチャットのトランスクリプトがありましたので、関連すると思われる箇所を抜き出しておきました。

Do U.S. Archives Still Hold Classified Evidence of Japanese War Crimes? Thursday, January 18, at 2 p.m., U.S. Eastern time
http://chronicle.com/live/2007/01/records/
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Question from William:
I am a Japan-based researcher of the wartime program for Chinese forced labor in Japan and its postwar aftermath. Due to my limited travel budget, I am trying to decide if the research benefits of a trip to the NARA archives would likely outweigh the financial costs. Is there some process for ascertaining in a general way, from here in Japan, the extent and nature of records about Chinese forced labor?
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Greg Bradsher:
NARA has custody of a substantial quantity of material relating to your interests. They can be found among the Army intelligence records (Record Groups 165 and 319); the records of the Foreign Economic Administration (Record Group 169); Office of Strategic Studies intelligence reports and studies (Record Group 226); State Department Central and "Lot" files (Record Group 59); Foreign (Occupied) Area Reports found in the records of the Adjutant General (Record Group 407); and in the Tokyo Political Adviser and Embassy records (Record Group 84) and the American Embassy in China records (Record Group 84). There is enough material to keep you busy for at least a week. Please see the finding aid found at www.archives.gov/iwg
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中国人強制連行に関する資料は、かなり期待ができそうですね。
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Question from Matthew, media organization:
Do these records reveal anything new about the so-called comfort women issue?

Greg Bradsher:
No, I do not believe so. The National Archives does have, however, records relating to the so-called comfort women that have been available to researchers for decades. Some of the information is "buried," such as in references to them in translations of captured Japanese diaries and orders.
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もし歴史学者にとっては重要ではない場合でも、日本国内での慰安婦に対する認識を変える内容が含まれている可能性を感じさせるタイトルばかりですね。 Dr. Bradsherが指摘しているように、日記や命令書を片っ端から当って拾い上げていくのも必要だと思いますが、これは短期間では無理ですね。

nagaikazunagaikazu2007/07/04 00:20kmiuraさんへ

 アメリカで日本の戦争犯罪関連の資料調査をしているという話は以前聞いたことがあったのですが、その中に慰安婦関係の資料が含まれているのはうかつにも知りませんでした。タイトルを見る限りでは、ビルマ関係をのぞけば、今まで知られていないものではないかと思います。
 ただ、『戦争責任研究』に林博史氏がアメリカ公文書館での資料調査の報告をされています。私自身は不勉強で読んでいないのでわかりませんが、その中でkmiuraさんが紹介されている資料について何か言及があるかもしれません。ちょっと調べてみます。

『戦争責任研究』
第35号(2002年春季号)
林博史「次々と公開される戦争関係資料―米国立公文書館資料調査報告」
第36号(2002年夏季号)
林 博史「日本軍“慰安婦”・性暴力に関する資料状況」
第37号(2002年秋季号)
林 博史「進展するアメリカの戦争関係資料の公開~米国立公文書館資料調査報告」(2)

第40号(2003年夏季号)  2003年6月
日本の戦争責任資料センター研究事務局「アメリカの戦争関係資料調査について」

kmiurakmiura2007/07/04 01:26>Stiffmuscleさん

関連情報のお知らせ、ありがとうございます。これは繰り返し行っていることですが、日本政府が威信をたもちたいのならば、その場限りの嘘でやりすごそうとするのではなくて、”埋もれた”資料を徹底的に調べ上げることだと思います。それなしに"The facts"なわけでなんというか。まあ、でもまずやりそうもないのでいわば在野の人間がやっていくしかないのだろうなあ、と思います。

メリーランドに行く予定は今のところないのですが、学会で東部にいくことがあったら、一週間ぐらい休んでコピーしてくることにします。それより先に、メリーランドあたりにいる人で手伝ってくれそうな人が現れるのを期待したいのだけれど。少々宣伝しましょうか。誰かがコピーをとってきてくれたら、手分けして内容を吟味できるのではないでしょうか。個人的興味もはいりますが、米軍資料だけでなく従軍日記などは読んだら面白いだろうし。

>永井先生

ありがとうございます。もし記述がないようでしたら直接林博史さんに伺ってみることにしましょうか。

http://www32.ocn.ne.jp/~modernh/11books.htm

を見ると、継続的にNARAにアクセスしていらっしゃるので、なんらかの情報を教えていただけるのではないかと思います。

StiffmuscleStiffmuscle2007/07/04 16:50kmiuraさんへ、
日本政府への意見は同感です。パターナリズムの権化。日本政府も見習って、秘匿してる史料を公開してほしいです。
資料、何人かで一緒に探し出せたらよりいいでしょうね。私も参加する方向で考えます。諦めたらそこで終わりですから。

nagaikazuさん、
はじめまして、
質問させていただくこともあるかもしれませんが、よろしくお願いします。

nagaikazunagaikazu2007/07/04 17:17Stiffmuscle さんへ

 はじめまして。こちらこそ、よろしくお願いいたします。
 精力的なお仕事ぶり、いつも拝見させていただいております。いつでもご質問ください。もっとも、私が答えられる範囲は限定的ですが、慰安婦問題については、私よりも詳しい方がたくさんおられるので、質問が出されれば必ず解決の手だては見つかると思います。

nagaikazunagaikazu2007/07/28 01:35 遅れましたが、『季刊戦争責任研究』所載の林博史氏によるアメリカ公文書館での資料調査の報告について簡単に報告しておきます。

 私が読んだのは、以下の論文です。


A.林博史「次々と公開される戦争関係資料―米国立公文書館資料調査報告」
『戦争責任研究』第35号(2002年春季号)
B.林博史「日本軍“慰安婦”・性暴力に関する資料状況」
『戦争責任研究』第36号(2002年夏季号)
C.林 博史「進展するアメリカの戦争関係資料の公開~米国立公文書館資料調査報告」(2)
『戦争責任研究』第37号(2002年秋季号)

D.林 博史「グアムにおける米海軍の戦犯裁判―「強制売春」事件を中心に(上)」
『戦争責任研究』第40号(2003年夏季号)
E.吉見義明「インドネシアにおける日本軍「慰安婦」に関する資料―『NEFIS尋問報告』から」
『戦争責任研究』第40号第40号(2003年夏季号)
F.林 博史「グアムにおける米海軍の戦犯裁判―「強制売春」事件を中心に(下)」
『戦争責任研究』第41号(2003年秋季号)

 kmiuraさんがこのエントリで紹介されたIWGの報告は、2001年3月にアメリカで発効した「日本帝国政府記録情報公開法」にはじまるアメリカでの日本の戦争関係の資料の調査と公開作業の最終報告ですが、AとCはその作業のはじまりに触発されて、林氏をはじめとする日本の戦争責任資料センターのスタッフがおこなったアメリカ国立公文書館所蔵資料の調査報告です。とくにCにおいて、IWGの調査方針とその進展具合について詳しくふれられています。Bではアメリカ以外の日本、イギリス、オランダ、オーストラリア、台湾、中国での資料状況も簡単ですが、ふれられています。
 しかし、個別の資料の紹介や分析は、これらの論文ではおこなわれていません。林氏の言によれば、新たに公開されたこれら膨大なアメリカ非公開資料の中には、従来の研究ではほとんど手がつけられていなかったものが大量に含まれており、何が出て来るかわからないので、早急に調査研究が必要であるとのことです。
 
 DからFが、アメリカの資料公開で明らかになった資料を具体的に紹介した論文です。DとFは、yamakiさんがそのブログで紹介されたhttp://d.hatena.ne.jp/yamaki622/20070726 グアムでの「売春目的での女性の連行事件」に関するもので、アメリカ海軍の戦争犯罪裁判の記録の紹介と分析です。当該先晩裁判資料は、公開された海軍法務総監部資料 Office of Judge Advocate General (Navy) RG125に含まれています。
 その内容は非常に詳細で、yamakiさんが紹介されている韓国の中央日報の記事よりも詳しい事情がわかります。中央日報の報道では明記されていませんが、報道されている17才の被害者に性交を強要したのは、グアムの民生部長の副官で、民政部長の林弘大佐は、彼女の姉を自分専用の「愛人」にしていました。今回報道された「強制売春」事件については、すでに2003年の時点で、林氏によって明らかにされていたわけです。また、Apemanさんがすでに指摘されているように(http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070726)、林氏はその『BC級戦犯裁判』(岩波新書、2005年)
でもこに事件についてふれておられます。

 Eは、吉見氏の手になるもので、やはり今回公開されたNEFIS尋問報告から、日本軍慰安婦に関する情報の要約を紹介したものです。NEFISとは、Netherlands Forces Intelligence Serviceのことで、オーストラリアのブリスベーンに本部がおかれたオランダ軍情報機関のことです。NEFIS尋問報告とはNEFISがインドネシアの各地の住民や脱走したり連合軍により解放された旧オランダ軍兵士(といっても大半がインドネシア人ですが)から聞き取った情報を集めたもので、吉見氏はNEFISがProstitution, Brothels, Forced Prostitutionと分類しているものから、35の事例を紹介しています。その大半が日本軍の慰安所に関するもので、だましによる勧誘や強制的な若い女性の供出がおこなわれたことを物語る証言も少なからず含まれています。
 D、FもEも、kmiuraさんがあげておられる資料リストには含まれていません。

 いずれにせよ、アメリカの資料の研究はまだまだこれからのようです。林氏によりますと、IWGは資料調査を行うにあたって、「いわゆる「慰安婦」計画、支配下にある住民のなかから女性を性的目的のために日本がおこなった組織的な奴隷化に関するあらゆる資料」を調査するとの方針をたてたとのことですので、調べれば新しい事実が次から次へと出て来ることが予想されます。

 これは私の推測ですが、今回の下院の慰安婦決議の際にも、議会調査局(CRS)の報告書のことが話題になったと思いますが、当然CRSはこれらIWGの作業をふまえてリポートをまとめたはずですので、アメリカ側はその結論の資料的な裏付けに対して、かなりの自信をもっているのではないかと思います。

kmiurakmiura2007/07/30 21:50報告ありがとうございました。後ほど項を改めて、上記のコメントを転載したいと思います。米国側の資料に関して”49号”以外の報告も一般的な議論の俎上に上るように、今後ネットで人の目につくところに置けるようにしたいな、と思います。

トラックバック - http://ianhu.g.hatena.ne.jp/kmiura/20070702