2:
noharra
拉致監禁暴行事例も「慰安婦」か?
ノーモアさんの4/06日コメント欄の一部転写。
☆野原からの「拉致監禁暴行」事例も「慰安婦」か?という質問 と
☆永井さんからの、それも「従軍慰安婦」「慰安婦」に含まれる、という回答。がメイン。
それ以外の部分も含めて転写しました。
noharra noharra 『永井和先生 野原燐です。
3/20コメント欄での ebizohさんとの丁寧な対話、とてもすばらしいと感嘆しながら読ませていただきました。
さて「いわゆる(従軍)慰安婦」の範囲の確定について、疑問がでてきたので、上記の対話にも関わる問題だと思うので、よかったら先生のお考えをお聞かせ下さい。
公娼制度を真似て作られた慰安所以外でも、継続的に多数の兵士相手に性交を強制された例が沢山ありますね。
例:「わたしを含め、4人のフィリピン人女性がロープで腰をつながれたまま夜はレイプされ、日中には洗濯や炊事を命じられた。(ピラール・フリアスさん)」
http://shogenkyoto.blog70.fc2.com/blog-date-200604.html
フィリピンやインドネシア、そして裁判にもなった中国山西省での性暴力(映画にもなっている)など。
これらは「慰安婦」という概念からは明らかに外れています。しかしそう言いきってしまうと「いわゆる(従軍)慰安婦」問題として世間にやっと認知された認知枠組みから外れてしまう危険性があります。
1)先生が強制売春説と言われるとき、上記のような被害者は含まれていないのですね?
2)河野談話の謝罪は、上記のような被害者に対しても向けられているのでしょうか?
3)「性奴隷制」という言葉で、上記のような被害者を含めて考えるのは、英語の原義から考えて無理があるでしょうか?
4)
わたしは明確な意見を持つことができずにいます。ですが「上記のような被害者を含めて考える」必要がある。その為には「性奴隷制」という言葉が適当だ。という意見の方にどう答えますか?
以上、質問だけで失礼しました。』 (2007/04/09 07:06)
noharra noharra 『ノーモアさんへ
とりあえず新しい日付を開いて、そこのコメント欄で永井先生がebizohさんと対話できるようにしたらどうでしょうか。(できれば3/20日コメント欄をそこに転写することも希望しておきます)
永井先生へ 明日くらいまで待ってノーモアさんの反応がなければ、そのままここで議論を継続されれば良いと思いますよ。
第三者が偉そうに言ってすみません。』 (2007/04/09 07:14)
nagaikazu nagaikazu 『野原様へ
ebizoh様が3月20日の記事にコメントを書かれているのを見ましたので、私も書き込みしてみましたが、あいかわらず表示されませんでした。nomore21様の指示をまつことにしましょう。
さて、お尋ねの件ですが、私の最後のコメントでも紹介しました吉見氏の定義
「「従軍慰安婦」とは日本軍の管理下におかれ、無権利状態のまま一定の期間拘束され、将兵の性交の相手をさせられた女性たちのことであり、「軍用性奴隷」とでもいうしかない境遇に追いこまれた人たちである。」
に照らしてみて、当然ながら「従軍慰安婦」「慰安婦」に含まれます。私は、この吉見氏の定義を妥当だと思っています。
ですので、野原さんのように、「これらは「慰安婦」という概念からは明らかに外れています」とは思いません。
なお、戦争末期には「慰安所」には、日本軍の管理下にない企業慰安所も存在していましたが、これらの「慰安所」で性交を強要されていた女性も、慰安婦に該当すると思っています。
野原さんがあげられた例は、もはや「売春」とはいえない文字どおりの集団レイプの例です。「慰安所」の極端な例としての「強姦所」でしょう。それらは、まさに私がコメントで言及した日本語の意味での「性奴隷制」であることは、言をまちません。
「強制売春」と表記しているので、もはや「売春」の範疇には属さない、前記のような集団レイプのケースは、私のいう「慰安婦」からは排除されるという誤解を、もし生んだとすれば、それは私のいたらなさによります。
私のコメントでは、
「英語のsex slaveryと日本語の「性奴隷制」とでは、意味が少しちがっており、後者の外延のほうが前者のそれより小さい」とか、
「「従軍慰安婦の実態は日本語の意味での「性奴隷制」ではなかった」と、私が最初から主張していることを必ずしも意味するのではないという点を、ご理解ください。」
とかいった表現に、その意味をこめたつもりですが、「強制売春」という言葉を前に出したために、もはや「売春」の範疇にすらはいらない「性交強要」を、あたかも私が排除しているかのような印象を与えているのは、やはり否定できません。
その点を、野原さんに指摘していただいたわけで、感謝しています。
野原さんがあげられた例の犯罪性は明らかですし、それが軍の違法行為であることも明白です。
私が「強制売春」を前面に打ち出しているのは、「慰安所は公娼制度の戦地版であり、かつ軍は直接その経営に関与していないのであるから、合法であり、軍に責任はない」という言説に対抗することが、主目的であるからです。
それゆえ、1)に対する私の回答は、Noであり、かつYesです。「上記のような被害者は含まれているが、そういったケースを主たるターゲットとはしていない」ということです。
2)河野談話の謝罪は、当然上記のような被害者に対しても向けられている、というよりは、向けられるべきであると考えるべきでしょう。
3)への答えですが、アメリカの下院決議にもincluding gang rapeと表現されているように、上記のような被害者を含めて考えるのは、英語のsex slaveの原義から考えて、少しも無理はありません。
4)に対する答えは、1)に対する答えと同じです。私の主観では、「強制売春」の被害者には、野原さんのような例の女性も含まれると考えています。しかし、それはもはや「売春」ですらないと言われれば、たしかに返す言葉はありません。
誤解をさけるためには、「強制売春・性交強制」とすべきだったかもしれません。
「「上記のような被害者を含めて考える」必要がある。その為には「性奴隷制」という言葉が適当だ。という意見の方」に対しては、「「上記のような被害者」こそが「性奴隷」なのだから、それ以外の被害者を「性奴隷」とよぶのはけしからん」という言説を相手にしているために、こういう戦術になっておりますと、お答えするほかありません。』 (2007/04/09 11:52)
ebizoh ebizoh 『>永井教授
ノーモア氏がまだ今後の指示をされていないようですので、指示がされる前に、一つだけ上記コメントに横レスさせていただけますか。
立場の差こそあれ、永井教授のご説明はまことに分かりやすく、永井説の理解のために大いに参考になりました。
ただ、一つだけ付言させてください。
>野原さんがあげられた例の犯罪性は明らかですし、それが軍の違法行為であることも明白です。
前者については、誰も否定はしないでしょう。中国・フィリピンの戦犯裁判でも、合計99件しかなかったそうですが、強姦や人身売買など強制売春よりも強度の違法行為については処罰されていたそうで、正にその類型に属する犯罪・不法行為だという点には異論はありません。
ただし、後者については、秦説および海老蔵説からは、軍・国家の責任ではなく、犯罪を実行した軍人個人の責任になるでしょう。日本軍は、基本的には強姦をはじめとする犯罪を禁止していましたから。ここでも、永井教授のご分類の3b説と同様に、(犯罪・不法行為の)責任を負う主体が誰かという問題点があって、考えが分かれるので、「軍の違法行為であることも明白」とは言えないでしょう。』 (2007/04/09 20:53)
nagaikazu nagaikazu 『ebizoh様へ
ピラール・フリアスさんを、拉致して、監禁し、性交を強要したのは、日本軍の部隊ではないとお考えなのですか。』 (2007/04/10 01:39)
noharra noharra 『永井先生 丁寧なお答えありがとうございます。
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さて、お尋ねの件ですが、私の最後のコメントでも紹介しました吉見氏の定義
「「従軍慰安婦」とは日本軍の管理下におかれ、無権利状態のまま一定の期間拘束され、将兵の性交の相手をさせられた女性たちのことであり、「軍用性奴隷」とでもいうしかない境遇に追いこまれた人たちである。」
に照らしてみて、当然ながら「従軍慰安婦」「慰安婦」に含まれます。私は、この吉見氏の定義を妥当だと思っています。
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なるほどそうなのですか。議論の前提としての定義の重要性というものを分からずにいままで書いていたことに気づき愕然としました。
「将兵の性交の相手をさせられた」であれば、いわゆるオンリーさんも含まれるわけですね。
『蓋山西とその姉妹たち』という本に書かれていた山西省での内容があまりにひどかったので、つい別のものと思ってしまいました。
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1)「上記のような被害者は含まれているが、そういったケースを主たるターゲットとはしていない」ということです。
3)への答えですが、アメリカの下院決議にもincluding gang rapeと表現されているように、上記のような被害者を含めて考えるのは、英語のsex slaveの原義から考えて、少しも無理はありません。
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よく分かりました。
>>> 4) 「「上記のような被害者を含めて考える」必要がある。その為には「性奴隷制」という言葉が適当だ。という意見の方」に対しては、「「上記のような被害者」こそが「性奴隷」なのだから、それ以外の被害者を「性奴隷」とよぶのはけしからん」という言説を相手にしているために、こういう戦術になっておりますと、お答えするほかありません。<<<
なるほど。分かりました。
ともかく現在河野談話継承という方針が再確認されたので、教科書掲載がなされるべきなのに掲載されていない、それを覆すに力を注いでいかなければなりませんね。
>>>2) 河野談話の謝罪は、当然上記のような被害者に対しても向けられている、というよりは、向けられるべきであると考えるべきでしょう。<<<
なるほど。
サリノグさんが「フィリピンで唯一の国民基金の受取拒否」者だそうですので、集団暴行被害者の受け取り者はたくさんいると。そこから考えると河野談話の謝罪範囲にも含まれていると考えられますね。
安倍首相の「狭義の強制性はなかった」発言に対して、「白馬事件など少数の例外を除きその通り。」とする人たちがいます。ebizohさんもそうだね?
それに対して、「狭義の強制性の有無」が大事な論点なのではないということがまず、強調されなければならない。
一方、「狭義の強制性」それもひどいもの例が沢山あることも暴露していかなければならない。ということなのかなと思っています。
野原燐
ebizohさん 警官が制服着て犯罪を犯したら賠償責任を負うのは国家ですよね?』 (2007/04/10 07:54)
ebizoh ebizoh 『>野原さん
>ピラール・フリアスさんを、拉致して、監禁し、性交を強要したのは、日本軍の部隊ではないとお考えなのですか。
彼女の証言が真実なら、日本軍人でしょう。
しかし、その場合でも、日本軍は現地での強姦などの犯罪を禁止していた以上、日本の国家責任ではなく、個人責任です。
その国家に属する国民が行った違法行為に国家責任が生ずるためには、相当の注意(due diligence)を以って侵害行為の防止に努めていなかったことが必要ですが、日本軍は上記のように相当の注意を尽くしていたのですから。
>教科書掲載がなされるべきなのに掲載されていない、それを覆すに力を注いでいかなければなりませんね。
教科書掲載には賛成なのですが、それには、他国の軍慰安婦についても併記し、この問題で謝罪した国がまだ日本のみであることを明記し、この問題の発生と発展の経緯も明記してメディアリテラシーの一教材ともするのが最も良いと思います。
>安倍首相の「狭義の強制性はなかった」発言に対して、「白馬事件など少数の例外を除きその通り。」とする人たちがいます。ebizohさんもそうだね?
それに対して、「狭義の強制性の有無」が大事な論点なのではないということがまず、強調されなければならない。
いや、狭義の強制が常態で軍・政府の命令下に行われたという間違ったイメージが世界的に蔓延してしまっている点も重要な問題ですよ。パール判事の言われたとおり、間違った歴史は修正されねばなりません。
>警官が制服着て犯罪を犯したら賠償責任を負うのは国家ですよね?
それは、第二次大戦後、国家賠償法が制定され、かつ、警察官の職務の外形を有していれば国家賠償責任が生ずるとした最高裁判例の確立後の話です。
それ以前は、大審院判例によって、国家無答責の法理が警察や軍などの権力的作用については貫徹されていたので、あくまで警察官個人が賠償責任を負い、国家は負いませんでした。
現代の価値観で過去は裁けません。法が行為規範でもある以上、行為当時の法規範によって裁かれるべきであり、それが、法の不遡及の原則の理由の一つです。』 (2007/04/10 09:20)
noharra noharra 『>>>それ以前は、大審院判例によって、国家無答責の法理が警察や軍などの権力的作用については貫徹されていたので、あくまで警察官個人が賠償責任を負い、国家は負いませんでした。<<<
やっとでましたね。「国家無答責の法理」! あなたは最初から「国家無答責の法理」を当てにして、“被告にそれが適用できるゲーム(証拠出せゲーム)”を無理矢理成立させようとしているだけですね。結論は国家の潔白であり、原告の勝ち目はありません。ふ。』 (2007/04/11 05:28)
noharra noharra 『永井先生
ノーモアさんはおいそがしいみたいですね。
うちのブログの4/10と4/11にとりあえず、スペースを用意しましたので、もし良ろしければ、そちらで議論を継続してください。その場合は3/20付コメント欄の議論を転写させていただきたいとおもいます。(「教授の休日」はただのごろあわせなので開始時に削除します)
それともご自身でブログ開設されますか?』 (2007/04/11 05:52)
ebizoh ebizoh 『>野原さん
>あなたは最初から「国家無答責の法理」を当てにして、“被告にそれが適用できるゲーム(証拠出せゲーム)”を無理矢理成立させようとしているだけですね。結論は国家の潔白であり、原告の勝ち目はありません。ふ。
違いますよw最初からあてにはしていません。野原さんが、やっと終わりに近い段階まで進んできただけです。
私は、ゲームを無理やり成立させようとしているのではなく、パール判事のように法の公正な適用を心がけているだけです。
まず、国際法レベルでは、第二次大戦当時は国家責任については過失責任主義が主流だったので、そもそも軍人の権限逸脱行為については国家責任が生じていません。現代でも無過失責任主義は国連の条約草案の段階であり、実定法化していないし慣習法化もしていません。多くの国が反対しているので、しばらくは無理でしょうし、仮に慣習法化実定法化したとしても、法の不遡及の原則により、適用されるのは法化以後の行為についてのみです。
また、国内法レベルでも、現代でもまだ国家の無過失責任主義は認められておらず(立法化されない限り無理でしょう)、外形標準説が判例によって導入された段階にとどまります。もちろん、法の不遡及の原則によって、現代の規範を第二次大戦当時には適用できません。
法が行為規範でもある以上、行為当時の法規範を基準に責任や処罰を決しなければ、行為当時の法規範に従って自己の行動を決定するという予測可能性を害し、行動の自由を著しく制約すると共に、法秩序に対する信頼を得られなくなるため、法による利益調整が困難になってしまいます。それゆえにこそ、法の不遡及の原則は、近代法の大原則になっているのです。』 (2007/04/11 07:13)
ebizoh ebizoh 『>永井教授
>ピラール・フリアスさんを、拉致して、監禁し、性交を強要したのは、日本軍の部隊ではないとお考えなのですか。
彼女の証言が真実なら、日本軍人でしょう。
しかし、その場合でも、日本軍は現地での強姦などの犯罪を禁止していた以上、日本の国家責任ではなく、個人責任です。
その国家に属する国民が行った違法行為に国家責任が生ずるためには、相当の注意(due diligence)を以って侵害行為の防止に努めていなかったことが必要ですが、日本軍は上記のように相当の注意を尽くしていたのですから。
以前のコメントの宛名を間違えて全て野原さん宛てにしてしまったので、そのうちの永井教授宛ての部分を訂正して改めてコメントいたします。大変失礼致しました。謹んでお詫び申し上げます。
野原さん宛てのコメントの他の部分は、永井教授宛てのコメントの説明を補充する部分もあるので、念のためお読みになって下さいますようお願い申し上げます。』 (2007/04/11 15:55)
nagaikazu nagaikazu 『野原様
ご提案の件、ありがとうございます。もうしばし、ノーモア様の応答をまったうえで、かつ、ebizoh様も賛成されるのであれば、そちらに移動させていただきます。
私は昔から、日記を書くのが苦手ですので、自分でブログを開設するつもりは、今のところありません。
なお、従軍慰安婦問題は、私の主たる研究テーマではありませんが、このブログでの議論は、私が公開しております論文(「日本軍の慰安所政策について」)が発端になったものでもあり、その論文で私が展開しております学説の是非にかかわるものですので、私自身は、広い意味での研究活動の一環であると理解しております。
というわけで、「教授の休日」というタイトルは削除していただくようお願いいたします。
数年前までは、ブログではなくて、ネットニュース(fj)という古いメディアに出没しておりました。私が参加したころ、fjは、古き良きインターネット共同体の文化がまだ残存していましたので、参加者の多くが実名を名乗っていました。所属を明らかにしていた人も少なくはありません。
その後、ネット掲示板の匿名文化が押し寄せてきて、いまやfjの古き良き伝統は死滅したといって過言でありません。そして匿名の参加者による実名ユーザに対する攻撃がはじまりました。
国民の税金でまかなわれている国立大学の教員が勤務時間中にネットで書き込みをして、遊んでいるのはけしからんという攻撃です。
インターネットの歴史を考えると、まさにその「遊び」によってインタネーットの技術が開発、進歩してきたのですが、もはやそういうことをいっても理解される時代ではなくなりました。
私は、しごくまじめに研究活動の一環として、この議論に参加しているつもりです。だからこそ実名をさらすことにしたわけです。
その点をご了解いただければ、さいわいです。』 (2007/04/11 17:25)
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2拉致監禁暴行事例も「慰安婦」か?
noharra
2007/04/15 20:37:35
ノーモアさんの4/06日コメント欄の一部転写。 ☆野原からの「拉致監禁暴行」事例も「慰安婦」か?という質問 と ☆永井さんからの、それも「従軍慰安婦」「慰安婦」に含まれる、という回答。がメイン ...
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