南方軍政と軍票政策 RSSフィード
 

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10lunakkolunakko   8  軍票および南発券と現地通貨との間に等価でない交換レートが設定され、そのレートはだんだんと現地通貨に不利になっていたのか。

追記:一部修正

B.軍票および南発券と現地通貨との間に等価でない交換レートが設定され、そのレートはだんだんと現地通貨に不利になっていたのか。

永井教授、詳しいご説明ありがとうございました。

文献2の「戦時金融統制の展開」は日本銀行昭和18年4月に刊行した調査資料ですが、その中に、昭和18年2月に日本陸軍が公表した南方通貨政策の方針についての談話が引用されています。

「南方占領地に於ける使用通貨は目下軍票在来通貨二本建てとし、両者の価値関係は等価として維持している。現地における軍票は現地民の絶対の信頼を基礎として円滑に流通を見、在来通貨も亦其の価値を軍票に比し故意に低下せしむるが如き措置を採らざる為、両者の価値関係は等価として順調に流通せられ通貨工作上顧慮すべき所無き状況である」(468頁)

つまり、日本陸軍は、南方占領地では軍票と在来通貨(現地通貨)がともに流通しており、両者は等価であって、軍票に対する在来通貨の価値を切り下げることはしていないと述べているわけです。

わたしの主張は、

1.南発券が発行される「以前」は、「差当り」現地通貨を軍票と等価で交換する。

(物資不足の日本は、占領地で使用する軍票を「占領直後」から持っているはずはないので、「差当り」現地通貨を軍票として取り扱い、等価で交換する。)


2.しかし、南発券(軍票と等価)が発行されたならば(もしくは、南発券の発行が宣言されたならば)、現地通貨は、前占領軍においても、現占領軍においても無価値なものとなるため(実質価値がある場合を除く。例えば金貨や銀貨)、その価値が減少する。

(南発券の発行は 南方開発金庫券発行要領 第十条 金庫券ノ発行ハ昭和十八年四月一日ヨリ之ヲ実施スベシ とある)

であることを理解されておられますでしょうか?

そして、2.に関しては、資料として

http://www.globalfinancialdata.com/index.php3?action=showghoc&country_name=Myanmar

をあげてあります。


よって、お調べいただきたいのは、

昭和18年2月に日本陸軍が公表した南方通貨政策の方針について

よりも、後の記述についてです。

また、文献3の「南方占領地経済対策ノ現状ニ就テ」日本銀行昭和18年10月15日

にも、以下のような記述があります(原文はカタカナ表記ですが、読みやすくするため、ひらかなに換えました)。

「南方占領地に於ける在来通貨に付いては(略)、其の流通が認められ、現地通貨表示軍票は之と等価にて円滑に流通して居れるが、一部陸軍地区に於いては敵側の謀略宣伝、偽造軍票の出現等の為め、軍票よりも在来通貨が歓迎され、又一部海軍地区に於ては現地住民が賃金支払いとして軍票よりも米・マッチ・綿布等に依る現物支払を希望する向きありと言われる。」(350頁)

 之も同様で、昭和18年秋の時点では、在来通貨と軍票は等価であったこと、および一部では軍票よりも在来通貨あるいは現品支払いを求める地域があったことが、わかります。

この時点では、すでに南発券は発行されております。ここでいう軍票は、南発券の事ですか?軍票(手形)のことですか?

話が混乱するとおもい、あえて説明しませんでしたが、教授はご存知であるものとして話を進めます。

追記:占領直後であるならば、その占領地で使用されている通貨単位で南発券を刷らなければならないので、時間がかかると推定します。

また

一部陸軍地区に於いては敵側の謀略宣伝、偽造軍票の出現等の為め、軍票よりも在来通貨が歓迎され、又一部海軍地区に於ては現地住民が賃金支払いとして軍票よりも米・マッチ・綿布等に依る現物支払を希望する向きありと言われる。

このような敵側の謀略宣伝、偽造軍票の出現した「一部地域」の話は、信用に値するのですか?

また、ここで記されている一部の地域を日本が占領した日時を教えていただけませんか?占領直後であれば、「差当り」かもしれませんので。

さらに文献4(著者の太田氏は昭和17年から18年にかけてビルマで民族調査に従事した経験があり、ビルマ軍政監部に勤務していた経験をもつ方です)にはこう記されています。

軍進駐以来軍票の人気良好にして、いちはやく社会的信認を得て市場等においても在来紙幣を圧倒して使用されるようになったが、在来紙幣との間に打歩を生ずるまでに至らず、また日本勢力の強弱によって時期的にも地域的にも軍票価値の大小があった。」(174頁)

上記と同じです。昭和17年から昭和18年では、南発券は発行されておりません。

以上から、Bについても、答えは否定的と言わざるをえません。

もう一度、再考願います。

また、

これらの記述が上記の私の質問に答えうるものであったと仮定して、

現地通貨と軍票は同価値であった。故に、「慰安婦の方々も、内地円=軍票=現地通貨と同価値のお金を所持し、貯金していた。」と考えてよろしいのですね?

以上、解答願います。

返信2007/06/04 20:31:37