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4noharranoharra   今日のニュースから

原告の郭喜翠さんら敗訴

中国人慰安婦も敗訴確定 「個人請求放棄」と最高裁    04月27日(金)

【写真】 中国人従軍慰安婦(写真)の敗訴が確定し、最高裁前で「不当判決」の垂れ幕を掲げ抗議する弁護士ら=27日午後


 中国人従軍慰安婦とその遺族が国に損害賠償などを求めた訴訟上告審判決で、最高裁第1小法廷は27日、2審東京高裁判決の請求棄却の結論を支持、原告の上告を棄却した。原告敗訴が確定した。

 才口千晴裁判長は、同日午前に中国人労働者の敗訴が確定した西松建設強制連行・労働訴訟判決と同様「1972年の日中共同声明中国人個人の賠償請求権は放棄され、裁判では行使できない」と判断した。

 しかし西松訴訟判決のように「自発的救済」を促す付言はなかった。

 判決によると、原告の郭喜翠さん(80)ら2人(うち1人死亡)は13歳と15歳当時の1942年、旧日本軍の兵士に拉致され、軍施設などに監禁された上、1カ月から数カ月間、連日乱暴された。

 郭さんらは96年に提訴。1審東京地裁明治憲法下の「国家無答責(国は不法行為の賠償責任を負わない)」の法理などを理由に、2審は日本と中華民国台湾)が締結した日華平和条約(52年)を根拠に個人請求権を否定し、それぞれ請求を棄却した。

http://www.shinmai.co.jp/newspack/2007/04/27/CN20070427010005280101.htm

信濃毎日新聞信毎web]|中国人慰安婦も敗訴確定 「個人請求放棄」と最高裁

参考:http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20070428/p1

4つの訴訟での請求権を否定したのだ。


「個人請求」に幕を引いた最高裁

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070427ig90.htm

戦後補償裁判 「個人請求」に幕を引いた最高裁 : 社説コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞


戦後補償裁判 「個人請求」に幕を引いた最高裁(4月28日付・読売社説

 中国人による相次ぐ戦後補償裁判に幕を引く判決である。

 戦時中、日本に連行され、過酷な労働を強いられたとする強制連行訴訟で、最高裁は、日本側への戦争被害の賠償請求について「1972年の日中共同声明により、中国人個人は裁判上、訴える権利を失った」との初判断を示した。

 中国人女性2人が、旧日本軍兵士に監禁、暴行されたとして、日本政府損害賠償を求めた訴訟でも、同様の判断を示し、中国人側の請求を退けた。

 強制連行訴訟の1審は、中国人を働かせた建設会社の不法行為を認めつつ、不法行為の時から20年が過ぎると賠償請求権がなくなる「除斥期間」、時効を適用して、原告の訴えを退けた。

 2審も不法行為を認めた。加えて「賠償義務の免除は正義に反する」として、時効をあえて適用せず、建設会社に請求通りの賠償を命じた。

 建設会社の上告を受けた最高裁は、中国人個人に賠償請求の権利があるかどうかに絞って審理を行った。

 相次ぐ訴訟で、下級審の判断が分かれたため、明確な判断基準を示す必要があると考えたのだろう。

 日本に関する戦後処理の基本的枠組みは、1951年に調印されたサンフランシスコ平和条約で定められた。

 日本と連合国の各国が、個別に戦争賠償の取り決めをした後は、個人の損害賠償請求権を含め、戦争で生じたすべての請求権を日本と連合国側が互いに放棄するというものだ。

 日中共同声明は「中華人民共和国政府は、日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する」としているが、中国人個人の賠償請求権の有無については、明確な記述がない。それが訴訟の背景にあった。

 この点に関して、最高裁は、日中共同声明は実質的には平和条約であり、サンフランシスコ平和条約と同じ枠組みで締結されたと結論付けた。

 国際社会の常識に照らして、妥当な判断だろう。

 平和条約とは、戦争状態を完全に終結させ、請求権などの問題を後に残さないために締結するものだ。

 27日の強制連行訴訟判決も、補償問題を個人の賠償を求める裁判に委ねたなら、「どちらの国家または国民に対しても、平和条約締結時には予測困難な過大な負担を負わせ、混乱を生じさせるおそれ」がある、と指摘した。

 中国人による戦後補償裁判は、約20件に上る。今回の判決で、訴訟による賠償請求には最終的な決着がつけられた。

(2007年4月28日1時20分 読売新聞


平和条約等による請求権消滅

中国人強制連行訴訟:原告敗訴(その2止) 「請求権消滅」前面に 最後の「壁」厚く

 ◇戦後補償、最後の「壁」厚く

 強制連行を巡る27日の最高裁判決は「裁判で賠償を求めることはできない」と初判断した。戦後補償に詳しい識者からは賛否両論が出た。

 戦後補償を求める裁判には三つの壁がある。47年の国家賠償法施行前の国の行為は責任を問えないとする「国家無答責」の壁と、時効や除斥期間という「時間の壁」。そして、平和条約などによって国家の賠償義務が消滅したとする「請求権の壁」だ。

 90年代以降、日本軍や日本企業の戦時中の行為で被害を受けたとして、強制連行の被害者や元従軍慰安婦らが訴えた戦後補償訴訟は、少なくとも50件を超えている。勝訴が確定した例はなく、大半が国家無答責や時効・除斥を理由に退けられてきた。戦後補償裁判で初の勝訴とされる山口地裁下関支部判決(98年)は、政府の戦後の対応を違法としたものだ。

 ところが、中国人強制連行訴訟で、企業に初の賠償を命じた福岡地裁判決は「除斥期間の適用が著しく正義に反するときは適用を制限できる」と述べて時間の壁を突破。さらに、新潟地裁判決(04年3月)は国家無答責の主張を退け、戦時中の強制連行を理由に国に初の賠償を命じた。

 こうした下級審の判断の流れを受け、国や企業は「原告の請求権は放棄された」との主張に力を入れるようになる。05年に入ると、名古屋地裁東京高裁で「請求権消滅」を前面に出す判決が出され、原告側に請求権という最後の壁が大きく立ちはだかった。

 現在も係争中の戦後補償裁判は20件を超える。【木戸哲】

 ◇広瀬善男・明治学院大名誉教授国際法)の話

 サンフランシスコ平和条約日中共同声明を根拠に裁判上の請求権がないとしたことは評価できる。しかし、訴権はないが実体的な個人請求権はあるとしたことは国際的に通用しない。企業などに被害救済の努力を促しているが「日本の裁判所はこの問題に関して介入できない」と言ったことになる。司法権の行使を放棄したもので「逃げた判決」といえる。

 ◇小畑郁・名古屋大学院教授国際法)の話

 裁判で賠償請求できないという最高裁の判断は、個人の請求権それ自体を失わせたということと内容上違いがない。救済される手段がないという点では全く同じだ。個人の賠償請求権を消滅させたとするサンフランシスコ平和条約の解釈は、一般論としてはありうる。しかし、戦争被害の中でも特に重大なものについては、個人の賠償請求権を失わせることはできないと解すべきで、今回の判断は適切ではない。

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 ◇戦後補償裁判を巡る主な動き◇

1951年 9月 サンフランシスコ平和条約調印

  65年 6月 日韓請求権協定締結

  72年 9月 日中共同声明

  97年 9月 強制連行で新日鉄韓国人徴用工の遺族に弔慰金を払い、企業初の和解

  98年 4月 山口地裁下関支部が韓国人の元慰安婦訴訟で原告側の請求を一部認容。戦後補償裁判で初の勝訴判決

2000年11月 中国人強制連行の花岡事件で原告と鹿島の和解が東京高裁で成立

  01年10月 オランダ人元捕虜訴訟東京高裁が「賠償請求権は消滅した」と判断

  02年 4月 福岡地裁中国人強制連行訴訟で企業に初の賠償命令

  04年 3月 強制連行訴訟新潟地裁が国に初の賠償命令

  04年 7月 広島高裁が西松建設に高裁として初の賠償命令。請求権消滅を否定

  05年 2月 名古屋地裁判決韓国人の請求権は消滅と判断

  05年 3月 東京高裁判決中国人慰安婦の請求権は消滅と判断

  07年 4月 最高裁が西松建設訴訟中国人の請求権は消滅と初判断

毎日新聞 2007年4月27日 東京夕刊

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20070427dde041040033000c.html

中国人強制連行訴訟:原告敗訴(その2止) 「請求権消滅」前面に 最後の「壁」厚く-行政:MSN毎日インタラクティブ

中国最高裁判決に「強烈反対」

「違法・無効な解釈」と反発=最高裁判決に「強烈反対」-強制連行訴訟中国

4月28日0時1分配信 時事通信

 【北京27日時事】中国外務省の劉建超報道局長は27日、西松建設強制連行訴訟をめぐる同日の日本の最高裁判決について「強烈な反対」を表明するとともに、「1972年の日中共同声明により個人の賠償請求権は放棄された」と初判断を下した最高裁の解釈は「違法であり無効だ」とする談話を発表した。 

最終更新:4月28日0時1分

http://www.jiji.com/jc/z1c?k=200704/2007042701395

時事ドットコム:記事検索本文

西松建設強制連行訴訟最高裁判決に対する中国政府の対応。(裁判が違いますが、「1972年の日中共同声明により個人の賠償請求権は放棄された」判決への反発という点で共通するはずですので、載せておきます。)

毎日新聞の方が詳しかったので追加しておこう。

中国人強制連行訴訟:「最高裁の解釈は無効」 中国政府、強く反発

 【北京・共同】中国外務省の劉建超報道局長は27日、中国人労働者らが日本側に賠償を求めた訴訟で、最高裁が「日中共同声明で個人の賠償請求権は放棄された」と判断したことについて「最高裁の解釈は違法で無効」と強く反発する談話を発表、日本側に問題を適切に処理するよう要求したことを明らかにした。

 中国人個人の賠償請求権問題で、中国政府がこれほど明確に日本側を批判したのは初めて。

 局長は「中国政府が共同声明で、対日戦争賠償請求を放棄すると宣言したのは両国人民の友好のための政治的決断だった」と強調、日本側に誠実な対応を求めた。

 中国側の弁護士協会や法律援助基金会など五つの関連団体も同日、北京記者会見し「判決はでたらめだ」と強く抗議する声明を発表。「日本政府や関連企業の責任をあいまいにし、中国人戦争被害者の請求権を加害者側の意向に委ねた」などと批判し「政府や関連企業の責任回避を手助けした」と不満を表明した。

 原告を支援してきた康健弁護士は「中日国交正常化35周年を迎え、両国関係が改善されつつある中で、日本側の歴史認識を体現した判決を期待していたのに」と残念そうに語った。

毎日新聞 2007年4月29日 東京朝刊

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20070429ddm002040070000c.html

中国人強制連行訴訟:「最高裁の解釈は無効」 中国政府、強く反発-行政:MSN毎日インタラクティブ

返信2007/04/29 18:36:40
  • 4今日のニュースから noharranoharra 2007/04/29 18:36:40
    原告の郭喜翠さんら敗訴 中国人元慰安婦も敗訴確定 「個人請求放棄」と最高裁    04月27日(金) 【写真】 中国人元従軍慰安婦(写真)の敗訴が確定し、最高裁前で「不当判決」の垂れ幕を掲 ...
    • 6Re:今日のニュースから ApemanApeman 2007/04/28 23:24:52
      すでに自分のブログでも書いたことと重なりますが、最高裁の判断の法的妥当性についての検討はいったん脇においた上での私見をば述べさせていただきます。 原告の勝訴を望む気持ちはもちろんありましたが、最高裁 ...
      • 8Re:Re:今日のニュースから nagaikazunagaikazu 2007/04/29 10:30:25
        Apemanさん、こんにちは。  いつも、Apemanさんのブログ(主に別館の方ですが)を拝見し、いろいろと学ばさせてもらっております。  今回の最高裁の判決は、慰安婦訴訟に関しては、日中共同 ...
        • 9Re:Re:Re:今日のニュースから nomore21nomore21 2007/04/29 11:55:19
          nagaikazu様。御無沙汰しております。その節は御迷惑をお掛けしました。 ただ、同じような問題は、すでに政府調査の結果が公表され、河野談話が発表された時点で、政府筋も含めて、当時元慰安婦 ...
          • 10Re:Re:Re:Re:今日のニュースから nagaikazunagaikazu 2007/04/29 19:15:44
            nomore21さん nagaikazu様。御無沙汰しております。その節は御迷惑をお掛けしました。  こちらこそ、ご無沙汰です。どうされていたのか、心配しておりましたが、無事引っ越 ...
      • 13Re:Re:今日のニュースから yubiwa_2007yubiwa_2007 2007/05/01 16:12:34
        Apemanさん、こんにちは。先日のオフ会ではどうも。 この判決によって、少なくとも中国の被害者に対しては日本は個人補償義務を負わないということが(国内的には)確定したわけです。 ...